ペットの血液型 - いざという時の為に知っておきたい

猫の血液型について

アメリカンショートヘアー

猫には3種類の血液型があり、A型、B型、AB型の3つに分類されています。
多くの猫はA型で、B型は猫の種類によってときどきみられ、AB型は非常に少ないようです。
ネコ  A型(95%)、B型(少数)、AB型(非常にまれ) 
アメリカンショートヘアは100%A型、日本猫や国内のミックス猫はほとんどがA型だそうです。

犬の血液型について

ダックスフンド

犬にも血液型があります。
国際的に認められているのは13種類があります。
犬の血液型は人間のABO式とは異なり、DEA式です。DEA1.1型とか、DEA1.2型とか、DEA3型という風に呼ばれます。日本では犬の血液型は赤血球にある抗原の種類によって、全部で9種類に分けられています。

どうやって調べるの?

トラ猫

日本では、国際的に承認されている犬血液型判定キットが入手可能です。また、ドナーとレシピエントの血液を混ぜて肉眼的に適合を判定するクロスマッチテストと併せて、より詳しい適合試験を動物病院で行うことができます。猫も同様に猫血液型判定キット(猫赤血球抗原を調べる)とクロスマッチテストを併せて行います。

多くの動物病院では、血液検査をすることができます。そして、犬猫も人間と同じように静脈から採血します。検査結果がでる時間は検査する項目によって変わってきますが、通常の検査では来院したときに検査結果を知ることが出来ます。また、詳しく検査するために専門の検査センターに血液を送って検査をすると、1~2週間かかることもあります。病院によって設備や体制は異なります

いざという時、輸血は出来るのか?

マルチーズ

輸血をする場合には、その抗原と抗体が問題となり、これが合わないと急性溶血反応のような事態をもたらしますので、適合する血液を探すことが必要になります。

ペット医療の最先端であるアメリカではペット用の血液バンクも設立されていますが、残念ながら日本ではオフィシャルな「犬猫専門血液バンク」は存在しません。ですから病院によって血液の入手方法は様々です。

動物病院では供血犬や供血猫を飼っているところが多く、輸血が必要な時にはこれらの供血動物の血液を使うようになっています。適合しない場合や供血動物がいない場合、足りない場合には、他の病院や飼い主に協力を依頼する。病院に来る飼い主に直接連絡を取って、ボランティアで輸血をお願いすることもあるそうです。最近では輸血に協力してくれるドナー登録を病院に来る動物の飼い主にお願いしたり、ホームページでドナーを広く募集したりしている病院もあります。

皆さんのワンちゃん、猫ちゃんも、万が一の時に備えて血液型を調べてみてはいかがでしょうか。

ペットの血液型を知っておく事のメリット

・ 安全な輸血を受ける事ができます(血液型判定キットは、動物が病気などの状態のときには正確な判定が困難な時がある為)。
・ 輸血用の血液を供給できます。
・ 不適切な交配を避け新生児溶血を予防することができます。

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